2018年07月06日
浅間山の森の暮らし3
昔住んでいた浅間山の森の家は、
標高が1200m位で真夏でも半袖がいらないほどの涼しさでした。火山性の土壌で、ヒョロヒョロとしたカラマツやアカマツの木立に囲まれていました。
お隣(一番近くに住んでいる方)の家まで、歩いて2分程だったのですが、夜になっても家の明かりは見えなくて、真っ暗な中に街灯が一つ見えるだけでした。
テレビはBS1とBS2の2局が見られるだけなので、仙人のような暮らしだ…と言った人がいました(笑)
また、真冬はあまりにも寒くて、灯油ストーブ3台をフル稼働させて暖まっていたのでした。
近くに仕事も見つけ、それなりにフツーに生活していたと思うのですが・・・
あんなにも自然や動物たちに近い場所で暮らせたのは、あの2年間以上に無かったな〜と、今でも思い出します。
posted by 里の樹 at 19:00| 昔の思い出
2018年06月08日
浅間山の森の暮らし2
森の暮らしで、ふだん良く見る動物は、小鳥やリスたちでした。シカは夜になると、家の周りでゴソゴソッと大きな物音を立てていて、初めの頃は何ごとか…?!とびくびくしていました。
雪の日の朝には、色んな動物たちの足跡が残り、家の周りに沢山の住人が暮らしているんだなあ…と嬉しくなりました。
そんな森の動物たちの中で一番仲良くしてくれたのが、写真の"コガラ"でした。
「冬の間は、ひまわりの種を置いておくと、動物が寄って来る…」と教えられ、さっそくデッキの切り株の上に撒いてみました。リスも来ますが、多くは"カラ類"の小鳥たちでした。シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ・・・そしてコガラたちが、混ざり合いながらやって来ました。
ある日elicoが、切り株の上に座って森の空気を感じながら、くつろいでいました。両腕をのばして膝に手をあてていたのですが、腕と足の間にできた小さな三角形の空間を、サーッ!と飛びながらくぐって見せたのはコガラでした。
毎日ヒマワリの種を置いていましたが、時々忘れていました。
そんなある日、コツコツコツ…と窓をノックする音がきこえました。
外を見ると、窓枠にとまったコガラが「ちょうだいよ〜!」とさいそくしている様子でした。種を置くと、コガラたちはすぐ近くまで飛んできます。
何だか自分たちと小鳥とが、特別な関係になった気がしました。(実はコガラは、全般的に人懐っこいのだそうです)
暮らしの場所は変わっても、鳥たちをとても身近に感じるのは、そんな体験のせいかもしれません。
posted by 里の樹 at 22:00| 昔の思い出
2018年06月01日
浅間山の森の暮らし1
八ヶ岳に住んで人形たちが生まれる前に、北軽井沢と呼ばれる場所に2年間暮らしていました。
軽井沢から車でグイグイ、グイグイと30分ほど登った・・・すなわち浅間山の麓なのでした。
1998年はインターネットも無くて、家を探すために本屋さんで新聞を買いました。「住むところを探しているので・・・」と言うと、本屋さんは「うちは不動産屋もやっているから・・・」とすぐに貸家を紹介してくれました。(家賃は5万円ほどでした)
とても素敵な小さなログハウスで、可愛い看板に"Free Houseパインツリー"という名前もありました。
若かった僕らにとって、まさに夢のようなお家でした。
そこは、ほんとうに森の中で、鹿やリスや小鳥たちがいつも周りにいて、夕暮れの帰り道にフクロウと目があったりもしました。
その家が大好きで、引っ越した後も3回ほど見に行きました。
先週15年ぶりに行ったのですが、月日が経って家はだいぶ古びていました。名札みたいな可愛い看板も無くなっていたので、淋しさと共に時の流れを感じました。
けれど写真の中のお家は、今もあの頃のままで、楽しかった記憶を呼び覚ましてくれるのでした。
とても懐かしいです。
posted by 里の樹 at 18:00| 昔の思い出